密宗 仲合、同盟会話
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仲合会話
庶民の苦楽
無剣:ああ、柔らかい感覚、優しい匂い、気持ちいい!
無剣:涼しい微風、冷たい渓流……
川で手を洗い、水を汲んで喉を潤そうとした時、
長いため息が聞こえてきた
密宗:はぁ……無剣、お前ら庶民は、本当に満足しやすい生き物だな。
密宗の話を聞いて、私は顔を上げて呆然と彼に見て、水は指の間でこぼれ落ちる。
無剣:な、なんの事?
密宗:お前はアホか?無剣!
こんなに民づらい環境にも関わらず、満足を感じるなんて、全く理解できない!
密宗:こんなに硬い石、
この高貴な体に載せられるか?
密宗:こんなに汚い渓流、
この高貴な両手を洗わせれるか?
密宗:こんなに騒々しい雰囲気、
この高貴な身分に似合うか?
無剣:…………………………
無剣:ちょっと厳しいけど、いい気分にもなれると思うけどな。
密宗:はぁぁぁー? この転々とした生活、いい気分になれるだと?
無剣:そうね……風景もいいし、毎日充実してるし、
なによりも、みんなと苦楽を共にすることでとても安心する。
私の話を聞いて、密宗はただただ首を横に振る。
密宗:やはり庶民の思考はわからぬ。
密宗:毎日魍魎と美も品位もない戦いを繰り返し、
常に高貴な気品を保てるのは不世出の人傑たるこの俺様だけ、
どこが安心させると言うのだ?
無剣:じゃあ、密宗にとっての安心はどんなもの?
密宗:もちろん我が故郷にある華麗な寺で、毎日焼香や読経や練武を行うこと!
それこそが高貴な生き様だ!
密宗:お前たち庶民には理解できないかもな。
無剣:……こんな私たちと一緒にて、本当に申し訳ないね。
密宗:ったく、お前らはこの知勇兼備、文武両道、博識多才、海内無双の奇才に頼れぬ訳が無いでしょう!
密宗:わははは!
文句ばっかり言ったけど、でも何故か彼は今の生活を楽しんでいるように見えた。
豪華な贈り物
ゆったりと足音が響く、
誰かがこっちに向かってくる。
足音の主は無言のまま私の側に座り、
しばらくして、私は我慢できずに目を開けたーー
密宗:ははははっ!思った通りだ、座り心地が悪い地面、倚る心地が悪い木、
いくら庶民でも長く耐えられないものだ。
無剣:密宗?
密宗:もし俺様の故郷に居ったら、特別に豪華な車に乗せてやろう。
雲泥の差という言葉を分からせてやる……
無剣:そうですか……
お心遣い、感謝いたします。
密宗:ん?何落ち込んたのだ?
悩みがあれば言え、
この世にはこの大徳全能の私が解決できない問題などないんだ。
無剣:なんでもないよ……
激しい戦いが終わったばっかりで、ちょっと疲れただけ。
密宗:なるほど!
庶民は体力すら俺様には遠く及ばないか。
私は答えず、続けて休憩を取る。
密宗はじっとして居られない。
近くの大きな木から、数本の細い藤をちぎり取った。
それから、私の側に戻り、
藤を環形に曲がって、丁寧に編み始めた。
密宗:……唵 麼 抳 鉢訥 銘 吽。
密宗:よし、無剣、受け取るがいい。
精緻に編まれた藤の腕輪だった、
念入りに摩られて、綺麗に光っている。
無剣:あっ……!
密宗:どうだ?元気になったろう?
密宗:ただの腕輪でないぞ、
この高貴な手によって出来て、さらに経文に加護された特別な一品だぞ。
無剣:ありがとう……確かに気分が上がったな。。
あなたがこんなに器用とは思わなかった。
密宗:ふはははは!
当たり前ではないか!
密宗:この俺様を崇めてもいいんだぞ、凡人どもよ!
生まれは特別だから、
能力ももちろん別格だ!
密宗:俺様は天地に通じる力を持ち、
天文地理から江湖経歴まで、知らぬものなど何ひとつもない!
密宗:博聞強識について、俺様の右に出るものがない。
密宗:飾りを作るなど、
高貴な私にとっては朝飯前だ!ハハハハ!
無剣:………………………………
無剣:あ、ありがとう……
貴族の苦労
私たちは再び旅路についた。
一晩中の休憩を経て、みんなが元気いっぱいだが、
密宗だけはダラダラと、
大きな欠伸をした。
無剣:どうした?
よく眠れなかったの?
密宗:あ?
ああ……ちょっとした睡眠不足なだけだ。
無剣:地面が硬いから?
密宗:はぁ?見くびるなよ!
そんなに柔弱な訳ないだろう?
無剣:じゃあ……
密宗:夜遅くまで経書を読んでいて、集中しすぎて眠れなかっただけだ。
無剣:な、なるほど……
いつ寝たんですか?
密宗:夢に入ったのは、確か丑の刻だな。
無剣:……ほとんど眠れてないじゃない?
密宗:仏法を修行すると、寝食など忘れてしまうものだ。
無剣:密宗、あなたはもう……えっと、天下無敵なのに、
なんでまた……
密宗:これだから庶民は、何もわかってないな!
密宗:浅はかさ丸出しの凡人の目にはこの俺様が美形で聡明で博学多識で武芸絶倫で才気煥発で格物致知で……
密宗:でもこの俺様がどれだけの努力をしてきたのか、
何人が想像できる?
密宗:高貴な生まれである以上、この高貴に相応しくしかない、
努力という高貴な品行、怠惰な庶民たちは到底理解できないでしょう。
密宗:そ、そうか……
密宗も大変ですね……
密宗:俺様のような世間の徳行を一身に集った高貴な人にとって、もちろんここで満足するつもりはない、
これからも日々精進し、いつでも凡人の崇拝を迎えねば!
密宗:当然!この美貌と聡明さは生まれつきだ!
高貴だから、仏様にも特別に扱われたんだろうな。
密宗:ふははははははは!
無剣:高貴に生まれて、なかなか大変そう……
密宗:なにを言う。
俺様にかかれば、お茶の子さいさいだ!
密宗:ふはあーー
密宗がそう言いながら、また大きな欠伸をした。
無剣:……まずはどこかで休みましょう。
特別な庶民
無剣:ああ、気持ちいいーー
密宗:はは、無剣、筋金入りの田舎者だな。
無剣:ミ、密宗?
密宗:はぁぁ……庶民の生活って、所詮こんなものか。
哀れだ、そして可哀想だ……
無剣:……私は別に。
密宗:本当の高貴を知らないからだ。
密宗:お前ら中原でこういう言葉があるだろう?
「荒海を渡ってきた人には、小川などは眼中にない」、
故郷での生活を見れば、俺様の考えが分かるはずだ。
無剣:ほぉ?
密宗:共に故郷に来れば、
貴重な宝石の飾りやおもちゃをいっぱい贈ってやろう、
喜ばせるに違いない。
無剣:豪勢ですね、でも、そんなものは別に……
密宗:ほう?
じゃあ何が好き、なんでも言え。
密宗:言ってさえくれれば、
例えなんであろうと、
全知全能な俺様が必ず贈ってやる。
無剣:いいえ……
一番好きなものは、もうとっくにもらったじゃない。
密宗:ほぉ?
無剣:これ……
まだ覚えてますか?
腕を差し出し、袖を上げると、
密宗から貰った藤の腕輪が微かに揺れている。
密宗:なるほど…
無剣:宝石がいくら貴重でも、所詮買っただけのもの。
この腕輪は藤が出来たとは言え、密宗が自分の手で作ってくれたものだから。
密宗:ふはははは!
庶民の中にも意外といい目を持つ人がいるものだ!
密宗:俺様の手製のプレゼントはこれが初めて、
この腕輪は間違いなく唯一無二のものだ。
密宗:なるほど、特殊な意味を持ったのは、俺にとってのものだけじゃない。
無剣:え?密宗も……
密宗:ずっと考えていたんだ、
この転々とした流浪な生活、
この高貴な俺様がなぜ耐えてきたか。
密宗:豪華な車がなかったら俺様は行かないよ~。
密宗:今なら、ようやく分かった。
豪華な車より大切なものが出来たのかもな……
無剣:もの?
密宗:いや……ものに限らない、
もしかして……庶民?
無剣:………………………………
密宗:なぜ黙り込む?
さては、私の美貌に魅せられたか?
無剣:密宗、ありがとう……
密宗:ふはははは!
無剣!この俺様を崇めてもいい、永遠にな!
同盟会話
○○の密宗:弟子はとったか?
○○の密宗:はぁ、たとえ天下無敵だとしても、武芸を継ぐ者がいなくては、
○○の密宗:武の達人としては失敗だ。
○○の密宗:類は友を呼ぶ。
○○の密宗:愚民がどれだけ足掻いてたとしても。
○○の密宗:俺様にとっては虫けらに過ぎない。少なくとも今は虫けらだ。
○○の密宗:金剛も洛陽も俺様の弟子だ。
○○の密宗:俺様に従って千里の道を超えて西域から中原へ来たのは、
○○の密宗:博大なる中原の文化を感じ取るためだ。
判詞
二句目 周りは贅沢な馬車と建物で賑やかに人が往来する
三句目 世の中を見下ろす孤高の人よ
四句目 自分だけが違うといつも思いこむ
五句目 徹夜して仏学に励んだり
六句目 徹夜して苦戦している
七句目 庶民の苦楽は一体何か
八句目 一つに念頭を置いて悟りを求めよう
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・弟子はとったか?
はぁ、たとえ天下無敵だとしても、武芸を継ぐ者がいなくては、
武の達人としては失敗だ。
・類は友を呼ぶ。
愚民がどれだけ足?いてたとしても。
俺様にとっては虫けらに過ぎない。少なくとも今は虫けらだ。0
削除すると元に戻すことは出来ません。
よろしいですか?
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