キツネ 仲合、同盟会話
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仲合会話
春波碧草
中ではひっそりと詩を朗読する声が聞こえる。
???:四張机織り成す鴛鴦、空に上がりて羽振るしも。君思しつづけばかりに、降る雪の白髪までに。
それを耳にして、なんだかちょっと悲しい気持ちが沸いてくる。
横に見ると、キツネは何か考えているような表情をしている。
無剣:キツネ、ちょっと……
キツネ:なに?
今聞こえた詩について、キツネは何か知ってる?
キツネ:ほぉ?無剣、珍しいな。
キツネ:一瞬自分の耳を疑ってしまったよ。
あのキツネが他人を褒めるの?
キツネ:一介の平民のくせに、歌や文学に関心を持つとはたいしたものだ。
とある衝動を一生懸命に抑える私……
無剣:うん、なんか切ない感じに聞こえたから、その作者を知りたくって。
キツネ:ほぉ?切ないだと?
無剣:「君思しつづけばかりに、降る雪の白髪までに」、気づかないうちに年取ったから、切ないに決まってるでしょう。
キツネ:はあ…公明儀家の牛でも音楽が分かるようになったと思ったら……
キツネ:おめでとう、無剣。
絶対に悪いことを考えてるに決まってる。私は静かにキツネに目を向ける。
キツネ:君……八の要領のうち七つを心得た。
キツネ:もうすぐすべて掌握するぞ。無剣!
キツネが言いながら嫌な顔をした。
無剣:だっだらどうしてって言うの?
キツネ:ごめん、無剣。
キツネ:今までまだこんな無知とは、僕のせいだ。
うん、ただ少し気に食わない……
キツネ:春の湖面にさざ波が立ち、湖畔に緑色の草が満ちていて、暁が溢れていた少し寒い場所で、二人の恋人が水中で羽をすくようにお互いのために水を浴びていた。
キツネ:ひとつがいの鴛鴦の刺繍が羽ばたいたように本物に面目躍如だった。
キツネ:麗しき春景色の中に愛し合って、永遠に離れない。
無剣:いいじゃない?
キツネ:無剣、やはりお前は若すぎる。
キツネ:鴛鴦はまだ仲むつまじい夫婦であるのに……
キツネ:人は己の青春が去ったと感嘆し、そのうち白髪が交じるだけだ。
キツネ:今回のこと、「悲しい」だけでは言い切れないよ。
キツネ:ふふ……
急に好奇心が湧いてきた。
キツネの過去に何が起きただろう……
奇門五行
桃花島の外にある陣法は凄く複雑で、少し気を抜けば陣中に囚われて身を引くことができなくなる。
記憶を辿って歩いてきたが、ついに……
迷子になってしまった……
キツネ:おいっ!!
キツネ:お前は方向音痴か?なあ、方向音痴!
無剣:待て、少し考えさせて……
キツネ:考える?ここに来たことがあったんだろう?
キツネ:お前の頭は「考える」ためにあり「覚える」ための頭じゃなかったんだな。
キツネ:よし。なら頑張って考えろ。
無剣:たしか……
キツネ:ほお?珍しいな、無剣、何が確かだ?
無剣:さっき左に曲がった後……
キツネ:まだ左右は分かるようだ、いいぞ。
無剣:「兑」と言う字の桃の木の下で右に曲がり……
キツネ:なに?
無剣:「兑」と言う字の桃の木の下で右に曲がり……
キツネ:地獄はそこを左に曲がったところだ。安心して逝け。
無剣:まさか???
キツネ:頭の悪いやつはせめてほかの感官が秀でていると思っていたが……
キツネ:ごめん、僕が悪い……
キツネ:なんだ。盲人よりちょっとは見えてんじゃん。
無剣:まさか???
キツネ:三十三歩前に、「兑」という字の桃の木を通ったぞ!
キツネ:どんな敵も怖くないけど・・・やっぱり、僕がやるよ。
キツネは私を「兑」字の木の下まで連れ帰った。
無剣:あれ、どうして行き方を知ってるの?
キツネ:これは僕が何年も研究してきた物だ!
無剣:ならどうして案内させるんだ……
キツネ:こいつらを利用するのは疲れるんだ!
キツネ:僕に手間をかけなければそれでいい
キツネ:だがね、親愛なる無剣……
キツネ:お願いだから、今度その頭を使う時、「考える」だけじゃだめだよ……
無剣:ぐぅ……なんか恥ずかしい……
人の言う通りに自分も言う
キツネにわざとすきを見せられ負けてしまい、私は不服だった。
無剣:キツネ!卑怯だぞ!
キツネ:九尾の妖狐は身を守る時死んだフリをするけど、それを卑怯だと考える奴は、自身のバカっぷりをただ認めたくないと言い訳してるだけなのさ。
無剣:いくら賢くても努力して練習すべきだ!
無剣:こんなことをして勝つのは、本当の強さじゃないぞ!
キツネ:優秀な頭脳は強力な武器。天性のバカなら、いくら努力しても無駄なだけさ。
ちょうど金剛降魔が通りかかった。
キツネの言葉を聴いて、金剛降魔は首を振るった。
金剛:違う。
金剛:すべての物事に仏性はある。愚鈍と聡明に分けることはない。
金剛:形あるものはいつかは形に囚われます。魂魄こそが更なる高みに到達できるのです。我が密宗に加われば、貴方の魂魄も新しい高みにお連れしましょう。
無剣:仏法にも敵に勝つ智慧があるのか?
キツネ:アハハハハ!ハハハハ!
キツネ:笑わせるよ……
キツネ:俗世間に見切りをつけ出家するのは涅槃寂静だけど、現世に絶望して出家するのはただ、無能な腰抜けだ。
金剛:ふん!
無剣:そうだな、はは、人にはそれぞれの道がある。
無剣:小狐、ありがとうよ!
キツネ:「小」狐?
キツネ:うん、お前ほどのお人よしじゃない。
このあだ名は好きじゃないようだ……
毒物を食べる事を嗜癖にする
ついに、私にもうつってしまった……
無剣:気になるけど。
キツネ:なに?
無剣:キツネから見た私はどんな人なの?
キツネ:それは……言ったら自殺すると思う……
無剣:ほお、なら屠龍は?
キツネ:ああ……無剣、なぜお前が二人いるのだ?
キツネ:ほお、その名を聞くだけで、酒に酔ってしまいそうだ。
無剣:ははは、わたしも少し酔ってしまった。
無剣:なら倚天、倚天はどうだ?
キツネは服を脱ぎ始めた……
無剣:おいおいおい、何をするんだ?
キツネ:暑いからな……服を脱ぐと涼しいよ……無剣、暑くないのか?
お前も脱げよ。
無剣:ぐぅ……水を探してくる……
キツネ:は――い――
キツネ:無剣――は――や――く――
キツネ:じゃ――ない――と――
し――ん――じゃ――うーー
無剣:ハハハハ!
無剣:……今自分がどんなやつに見えてるかわかる?
キツネ:どうだ?
無剣:川でお前が水を一口飲めば
下流の魚が死に絶えてしまうだろうな……
キツネ:チッ!上流なら生きられるだと?
無剣:あぁ…こいつ、自分への認識は
あるのかよ……
キツネ:そんなに褒めるほどでもないさ、はは!
そして自分だけ聞こえる声で付け加えた:
これほど毒舌じゃかったらいいのに……
無剣:そう言えば、こんなに私達が嫌いなのに、長い間一緒に冒険するだなんて大変だったよね?
キツネ:そうだ。大変だ。
キツネ:でも考えてみれば
もし頭の悪い誰かが、
また陣法などに閉じ込められて、
またバカみたいに捕まえられたら……
キツネ:その時は、
バカする相手もいなくなるよ。
キツネ:それはよくない……
キツネ:無剣、そうだろう?
無剣:うん、どうせ私じゃないから。ふん!!
同盟会話
〇〇のキツネ:公平?剣境にはそんなものないだろ。
〇〇のキツネ:ふう、どう分かったって?
〇〇のキツネ:もしお前が僕と同じくらい賢ければ、僕に声をかけるはずないだろ!もぅ、しょうもないな。
〇〇のキツネ:するところは沼に囲まれているだけじゃなく、陣法も掛けられている。
〇〇のキツネ:全ては言うことを聞かない虫けらを防ぐためだ。
〇〇のキツネ:分かったらとっとと出て行け。
〇〇のキツネ:ふん、またそのうんざりする声が聞こえた。
〇〇のキツネ:お前のことに決まってるだろ!
〇〇のキツネ:また僕にちょっかいしたら、毒針を味わうことになるぞ。
判詞
二句目 詩を詠んでも歌を唄っても、どこか寂しい
三句目 晩年長く生きられても一人は可哀想
四句目 鳥になっても二人いっしょなら微笑ましい
五句目 短気で怒りやすく毒で自分を麻痺させ
六句目 歯が尖り、口に煙が出るように苦しむ
七句目 ぼんやりした一生が羨望されるもの
八句目 若き頃の当初の出来事を追憶する
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隠居するところは沼に囲まれているだけじゃなく、陣法も掛けられている。
全ては言うことを聞かない虫けらを防ぐためだ。
分かったらとっとと出て行け。
ふん、またそのうんざりする声が聞こえた。
お前のことに決まってるだろ!
また僕にちょっかいしたら、毒針を味わうことになるぞ。0
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