秋水 仲合、同盟会話
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仲合物語
聳え立つ終蘭、浩然たる金真
無剣:雄大な景色だな…
秋水:ありがとう!
いつの間にか、秋水が私のそばに来た。私が彼を見ていたら、彼が私の目線に気づいて、微笑みを浮かべた。
秋水:我が派は武学の本家と称賛されている故、その名に恥じぬよう、重陽宮の本堂も所々に浩然の気で満たさなければ。
秋水:自分で言ったら自慢になるけど…フフ
無剣:事実だから、秋水は謙遜する必要はない。
全真一派、冠絶武林、私もたまに耳にする。今になってやっと自分の目で見れる。
秋水:では、感想はどう?がっかりさせてはないだろう?
無剣:まさか!想像より厳かだね。
無剣:全真配下の弟子が羨ましい、名門で武術を習うなんて、それに秋水のような温和な先輩と道を語れるのは、実に人生の楽しいことの一つだ!
秋水:全真は武術と道の同時修得を重んじる。心が落ち着かないなら、武術の修得に支障が出る。
秋水:心がまだ落ち着いてない先輩後輩に、道の悟りに手を貸すのは、ごく自然なことだ。
無剣:秋水に教えてもらえたら、きっと春風を浴びるようなんだろうだね…
秋水:フフ、そうかもしれない…しかしーー
無剣:しかし?
秋水:しかし、帰一後輩に私と道を語るのはもう嫌なんだと、文句を言った後輩が数人いる。
無剣:ん?
秋水:はあ、後輩は武術ばかりで道を軽視する傾向があってよくない。何とかして、彼らを教育しなければ…
秋水は前のように笑みを浮かべた。気のせいかもしれないが、何だか彼の目つきが微妙に変わっていると感じた。
無剣:秋水…まさかと思うけど、これ全部帰一が話してくれたの?
秋水:フフ、そんなわけがない、帰一後輩は絶対にこんなことを話してくれない。
秋水:けどな…知りたければ、必ず方法はある。なにせ、世に風が通らない壁はないさ。
無剣:…………………………
秋水:だから、後ろで人のことを悪く言うのは、絶対にやってはいけないことだ。分かったか?
無剣:はい…
秋水:うん、よし。
無剣:何だか…全真の弟子の気持ちが少し分かったようだ…
彼を知り己を知れば、百戦して
無剣:崑崙山と終南山、景色がたいぶ違うね。
秋水:うん、そう。終南は中原に位置しているから、崑崙の西域風景とかなり違う。
無剣:ここの武術の手法も、中原のと風格が違う。
秋水:西域の武学はかなり奇妙なところがあるが、元を言えば内で表を養う。世の武学は一家というのは、間違っていないとも言える。
無剣:秋水は西域の武学も研究しているの?
秋水:フフ、当然だ。私はいろんなところに行って、それぞれの武術の手法を見てきた。
無剣:なるほど…全真から出たことなく、ずっとここで修得しているかと思った。
秋水:外の世界を知らないのは武術修得の禁忌だ。旅を重ねて、視野を広げることこそ、天下に名を轟かすことができる。
無剣:私の聞きたそうな目を見ると、秋水は微笑んで、ゆっくりとその訳を話してくれた。
秋水:各地の武学にはそれぞれの特徴がある。独特の技で勝つか、独自の内功修練法があるか、外道で意表をつくか。
秋水:世を渡れば、違う流派の武術を知ることができる。
無剣:その通りだね…
私は感心して頷いた。
秋水:私の経歴じゃまだ足りない。君について遠征するのも、見聞を広めるいい機会だ。
全真武学の名はとっくに天下を轟かしたけど、秋水はまだこんなに勉強熱心だなんて…
秋水:精進をし、戯れているのなら真の名を保つのは難しいだろう。私はいつも武学を学ぶのを志し、怠けたりしない。
秋水はまだ笑っているけど、かすかに、その微笑みに何か隠している気がする…
無剣:世の流派は数え切れない程ある、秋水は自分に厳しすぎるんじゃない?
秋水:これは……
秋水:よく調べて、他の流派の実力を知らなければ、全真武術の強敵であるかは分からない。
秋水:今後万が一他の流派と衝突が起きたら、対処しやすくなるから。
無剣:…………………………
秋水:己を知り彼を知らば、百戦危うからず。
無剣:ん…秋水は転ばぬ先の杖だね…先のことまで考えている…
秋水:ありがとう!
なぜか、何かおかしいところがあるような気がする…
秋水にさざ波、心中は揺れる
無剣:仁者は山を愛し、智者は水を愛する。秋水は終南山に長く住んでいるけど、こうやって今海を見てみてどっちがいいと思った?
秋水:山は山の壮大な景色があり、海は海の果てしない広さがある。それぞれ優れたところがあるということ。
無剣:結局、どっちが好きか言ってないじゃない。
秋水:山が好きと言えば、智者ではない;水を愛すると言えば、仁者ではない。
秋水:軽率に答えたら、君の策にはまったことになる。違うか?
無剣:はあ、私の悪知恵が簡単に見抜かれた。
秋水:当然だ、フフ。
秋水:でも、海を見ていたら、昔に聞いた噂を思い出した。
秋水:昔に潮の中で武術の修練をしたら、著しく進歩すると聞いた。今、海の力を目の当たりにして、ようやくそれを信じれた。
無剣:この修練法は聞いたことはあるけど、全真にもこんな方法があると思っていなかった。
秋水:いえ、全真にこんな修練法はない。全真は独自の修練法がある。
無剣:全真派は心で道を修得し、心で武を習う、心が一番重要だと前に貴方から聞いた。
無剣:秋水は軽く頷いた。
秋水:全真教では穏健端厳、変化精微を重んじます。
浮ついた心は修練における禁忌ですよ。
無剣:生まれてから心性が活発なら、全真武学と無縁じゃないの?
秋水:いえ。心性というものは修行を重ねることで変えられる。
秋水:修行をすることで、浮ついた心を徐々に沈殿させて、禅定の境界入ったら、少し収穫を得たと言える。
無剣:自分の本性に背くのは、かなり辛いことなのか?
秋水:本気でその道に向かうのなら、どんなに辛くても飴のように甘く感じる。
無剣:なるほど…修行者が覚悟を決められるかどうか、だね?
秋水:うん、いいぞ。
無剣:じゃあ…秋水はどうやってその覚悟があるかどうかを判断するの?
秋水:簡単だ。その目を見ればいい。
秋水は微笑んで、私の目をじっと見つめている。私はその目線を感じて、頬がまた熱くなった。
私もその目を見返した。それは澄み切った優しい目。
秋水:他人の心を知る最も良い方法は瞳を覗くことにあります。さて、あなたは私が何を考えているのか、知りたいのですか?
無剣:ん?私…私…
私は慌てて目を下に向いて、とっさにその服にある二つの髑髏の飾りを見た。
無剣:あっ!これは…髑髏?びっくりした…
秋水:この二つの髑髏が怖いですか?これらは凡人が悟りを開くための重要な鍵なのです。
秋水の話を聴いて、二つの髑髏を細かに見ていたら、だんだん怖くなくなった。
私が手を伸ばして髑髏を触れるときに、耳から秋水の小さいながらはっきりした声が聞こえてきた。
秋水:無剣、君の心は…本当に分かりやすいね…
月夜の龍骨、握った両手
無剣:私と秋水は終南山の麓で肩を並べて空を見上げると、七つ星の明るさがそれぞれ違う。
無剣:前回夜に七つ星を見たけど、方角は今回と少し違う…
秋水:北斗七星の位置は刻々と変化しています。しかし結局は唯一の中心点から離れはしません。
秋水:全真のテンコウ北斗陣はそれに由来している。
無剣:どんなに変化しようともその本質は一つ?
秋水:その通り。核心を決めたら、もう変わることはない。
秋水:外の環境がどんなに悪くても、心の信念が変わることはない。
無剣:それがまさに物欲を抑圧するという意味なんですね。
秋水:フフ、そう。物欲を抑制する力がなければ、結局何も達成できないということだ。
夜風が吹いてきて、私は思わず身震いした。
秋水:風が吹いてきた、帰ろう?
秋水:寒いか?私の上着を着れば?
秋水は上着を私に渡した。私はそれを手で受け取った。
上着一枚を隔てて、まだその手の温もりを感じられて、無意識に彼の手を握った。
無剣:秋水の手…温かいね…
秋水:無剣…君は私の定力を試しているのか?
無剣:そ…そんなことない…
秋水は黙って笑った、私に近づいてきた。
秋水:私は生まれてから心性が優れた人じゃない。私の定力を試したいなら、それで私は大丈夫だが……
無剣:ん?秋水?
秋水:フフ、冗談だ、怖がるな。
秋水:だが、私の心性は確かに他の先輩後輩と同じ、修行を重ねることで得たもの。
無剣:秋水が元々そうなんだと思った…
秋水:私は天才じゃない、道法も剣法も…
秋水は私の手を放して、上着を広げて、私の肩に掛けた後、また私の手を握り直した。
無剣:彼の手は私を導き、その手の小さな傷に触れた。
無剣:この傷は…
秋水:虎口の傷は、剣法をよく修練した証。
秋水は手は私の手を握った。私はその広く厚い手のひらの筋と、その伝わってきた温度を感じた。
同盟会話
○○の秋水:どうして帰一を掌教師弟と呼ぶか、ですか?
○○の秋水:私たちの師匠は全真教の始祖です。私は帰一より先に師匠の門下に入りました。
○○の秋水:その後、師匠は門派を掌教師弟に託して、世界を一周する旅に出ました。
○○の秋水:浮生は生まれつきは生まれつきの才能が高くありますが、惜しくも邪道に落ちてしまいました。
○○の秋水:霊虚師兄の弟子である以上、罰は霊虚師兄が下すもの。
○○の秋水:これはあくまで私の推測ですが、彼は絶対浮生を見逃さないでしょう。
◯◯の秋水:全真教は剣境に長い歴史を有す門派ですが、門下に一流の達人は指で数える程度。
◯◯の秋水:剣陣の支援なくして、独力でやり手たちに対抗し得る弟子はそうそういません。
◯◯の秋水:なので天罡のことは大きく期待しています。全真教の稀代な天才ですから。
判詞(訳)
二句目 石階段から壁まですっかり霜に覆われた
三句目 試合に失敗しても挫けない
四句目 順番が遅くても凹まない
五句目 心の塵を払えばいつかきっと悟る
六句目 正気を保っていつかきっと修練は成功する
七句目 世の中は旅立つことが苦と言われても
八句目 修行して必ず成果を果たす
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